Sci-Print VX2/VXL 

研究用容器への自動ラベリングに完全対応

あらゆる円筒形容器へのラベリングを可能に

煩わしい容器へのラベリング問題を解決

研究用容器の識別のためのラベル貼付作業は、欠かせない作業であるものの、非常に煩わしいものです。
米国Scinomix社のSci-Printシステムは、全自動でラベルの印刷と貼付処理を行えるオールインワンモデルです。
弊社は日本における同社の輸入販売元として、一貫したテクニカルサポート体制で、お客様の業務を支援します。

当システムは直径8~34.5mmまでの円筒形容器に対応しており、最大375本/hrの処理速度で自動ラベリングが可能です。
オプションの分注ポンプを使えば、自動でバイアル容器の開栓・分注・閉栓処理が行うことができるため、日常的に生産を行う業務をパワフルにサポートします。

様々な容器バリエーションに対応
自動でのキャップ開栓・閉栓に対応
専用グリッパーで容器を確実に搬送
バルクフィーダーで容器の連続供給を可能に

Table Of Content

  • 全自動でのチューブラベリング
  • バルクフィーダーを用いた連続処理
  • 自動開栓・閉栓と分注機能
  • ソフトウェアとラベル
  • オプション

全自動でのチューブラベリング

Sci-Print VX2/VXLは、チューブやバイアル、遠沈管、採血管などの円筒形容器への識別ラベルの印刷・貼付を自動で行うことができます。
本体内蔵のグリッパーユニットが、容器を把持・搬送し、高速でラベル印字と巻き付けによる貼付を行います。

正確かつ確実な自動ラベリング機構
ラベル貼付後の容器をラックに自動整列

ラベル貼付した容器は、装置デッキ上のラック(チューブ格納容器)に自動で整列できます。整列位置はCSVファイルで自由に定義できるため、目的のラベルが貼付された容器を仕分けする目的でも利用できます。

もし容器を袋詰めしたい場合は、シューター(滑り台)から容器を投下回収することも可能です。

ラインナップ

Sci-Printシステムには、小型のVX2と大型のVXLの2種類があります。違いはデッキ上に搭載できるラックの数です。当システムでは、SBS規格のチューブラックを利用することができ、VX2は6個、VXLは12個のSBS規格ラックを搭載できます。

Sci-Print VX2システム
Sci-Print VXLシステム

Sci-Print VX2(6デッキモデル)

Sci-Print VXL(12デッキモデル)

様々な容器に対応

Sci-Printを用いたラベリング例

当システムでは、直径8~34.5mmまでの様々な容器に対応します。96本ストレージチューブやガラスバイアル、クライオバイアル、遠沈管、採血管など様々なサイズ・形状の容器に、材質を問わず対応することができます。弊社には評価機を常設していますので、ご希望の容器への貼付試験はお気軽にご用命ください。

1バッチあたりの処理本数

容器の種類Sci-Print VX2Sci-Print VXLラック種類
96本チューブ(0.3~1.4ml)5761152SBS規格
48本チューブ(1.5~4ml)288576SBS規格
24本チューブ(10ml)144288SBS規格
15ml遠沈管112224専用
50ml遠沈管50100専用
1.5/2mlマイクロチューブ192384専用

カスタムラック

遠沈管などのSBS規格ラックを利用できない容器の場合は、専用のカスタムラックをご用意しています。15ml遠沈管、50ml遠沈管、1.5ml//2mlマイクロチューブのほか、ご希望の容器向けのカスタムラックを特注対応することも可能です。

SBS規格ラック(48本立て)
15ml遠沈管用ラック
50ml遠沈管用ラック

バルクフィーダーを用いた連続処理

VXQバルクフィーダー
バルクフィーダーとVX2の接続例

決まった容器を用いて大量のラベル貼付処理をしたい場合には、オプションのバルクフィーダーが便利です。バルクフィーダーはSci-Printシステム本体の左側に配置し、バルク供給での連続処理を可能にします。バルクフィーダーには複数種類の容器設定ができますので、運用に応じて設定を切り替えて利用いただけます。

バルクフィーダーを使用する際には、構造上の下記の要件・制約があります。ご利用の容器が対応するかご不明な場合は、弊社までお問い合わせください。

  • 容器は2本のスピンドルレールにぶら下がり供給されるため、下図のように、容器上部のキャップやショルダー部の径が、容器胴体よりも大きい必要があります。
  • インナーキャップ式のバイアルや、キャップ径が容器径と同径、あるいは小さい容器は使用できません。
  • 下図の寸法範囲内の容器である必要があります。
バルクフィーダー必要要件
バルクフィーダーで使用できない容器例
バルクフィーダーで使用できる容器例
バルクで容器を投入します
ラベル貼付後の容器をラックに自動で整列・仕分け
様々な容器を連続供給することが可能

自動開栓・閉栓と分注機能

Sci-Printシステムの利点のひとつは、自動で容器のキャップを開栓・閉栓できる機能と連携した、溶液の分注機能です。

搬送グリッパーフィンガーがキャップを把持した状態で、容器胴体部を回転させて開栓・閉栓処理を実行します。開栓・閉栓にかかる締付トルクはソフトウェアから設定が可能で、再現性が高く、緩みのない処理が可能です。

自動でキャップを開栓・閉栓

分注処理はオプションのペリスタリックポンプを利用します。溶液供給を行うリザーバーからチュービングライン接続し、開栓処理後に指定容量の分注処理を実行します。

細胞懸濁液や培養上清など、無菌環境で分注されたいご用途向けに、局方準拠材料を使用した、個別包装・ガンマ線滅菌済のシングルユース利用可能なチュービングキットをご用意しています。

分注機能の基本スペック

項目内容
分注方式ペリスタリックポンプ
分注性能100μL < 10%CV
500uL < 3%CV
1mL < 1%CV
送液チューブOD4/ID2mm シリコン
分注速度最大128mL/min

ソフトウェアとラベル印字

当システムに付属する専用ソフトウェアでは、使用するラベルのサイズに応じて、自由にテキストや画像、バーコードシンボルをレイアウトできます。
プリンターユニットは600dpiの高解像度で、小さな文字やバーコードシンボルを精細に、かすれなく綺麗に印字することが可能です。

印字するデータは、CSV形式ファイルをインポート可能で、ラベル貼付後に指定のラックに仕分け指示することができます。

使用できるバーコードシンボル:
1D:Code 39、Code 128、Interleaved 2 of 5
2D:DataMatrix、QRコード

ソフトウェア設定例
600dpiで高精細なラベル印字を実現

ラベル

ラベルロール

当システムのラベルは100%国産にて製造を行っています。すべてのラベルは液体窒素(液相)での耐性を保証しており、-196~+100℃までの温度耐性があります。
ラベルは下記の3種類が標準ですが、お客様のご要望に合わせ、カスタマイズ対応が可能です(ラベル高さは最大50mmが目安となります)。
ラベルは印字部(白色)と透明部のハイブリッドになっており、ラベルへの接着性を高め、透明部越しに容器内を視認できます。

ラベル型番印字部寸法透明部寸法
SC1042C1W30×H10mmW12×H10mm
SC1842C1W25×H18mmW17×H18mm
SC2542C1W25×H25mmW17×H25mm
100%国産対応の専用ラベル

オプション

サイドスキャン例ボトムスキャン例
HEPAフィルターユニット

バーコードスキャナー

バーコードスキャナーを利用することで下記の機能拡張が可能です。スキャナーは容器の側面あるいは側面位置に配置することが可能です(両方に設置することはできません)。

  • ラベル貼付後に印字されたバーコードシンボルの読取確認を行う
  • シンボルを読み取り、データベース照会にて適切な印字データを取得する

HEPAフィルターユニット

HEPAフィルター付ファンユニットをSci-Printシステム天面に設置し、本体内の空気清浄度をISO CLASS5(クリーンベンチ相当)にし、容器の開栓・閉栓操作に伴うコンタミネーションを抑制します。

細胞懸濁液・培養上清などの分注操作をクリーンルーム内で実施したい場合に有効です。