課題
ネジ式のクライオバイアルは生体試料の保管・管理に広く採用されている容器ですが、密閉性保証が難しいのが難点です。閉栓時の締め付けトルクのバラつき、超低温環境での密閉性、輸送時のキャップ緩みへの懸念、開栓証明ができない、など多くの課題があります。
取り組み
今回、超音波ウェルダーとステッピングモーターを用いた自動溶着機構の試作を行いました。バイアルは、適正な締付トルクで閉栓されていれば、確実な密閉性が担保されるため、キャップとバイアルそのものを溶着させれば、緩むことなく密閉性を維持できます。溶着後のキャップは手の力では開栓することができません。
開栓時には、専用ツールを用いて破壊開栓することで、開封証明(Tamper Evident)にもなります。ツールで開栓した後のキャップは、通常のバイアルと同様に手で閉栓・開栓ができるため、使い勝手は変わりません。
将来系として、バイアルの自動開栓・閉栓・充填工程に連携させ、自動で溶着封止できるシステム開発を検討していく予定です。
コンセプト
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確実で高い再現性
ステッピングモーターを用いた制御回路で、溶着位置や時間は厳密に定義できます。
- 熱の影響なし
キャップとバイアルのネジ部を部分溶着。超音波での短時間処理で、熱の影響はありません。 -
開封証明
専用ツールで簡単に開栓可能。破壊痕が開栓した証明となり、その後も普通に閉栓・開栓ができます。
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